高校進学について(2)中学生の不登校と通信制高校への進学

中学では教室に入ることができずに、適応支援教室で過ごしたうちの子は、卒業後の進路として「高校生になる」ことを選びました。

不登校だった子でも行けるような学校選びや、決めたときの基準や条件にしたことなどについて書きます。


中学卒業後に進める学校はどんな選択肢があるか

「高校生になる」ことを決めたので、次は「どんな学校に行くか」を考えていくことにしました。

通常の学校に毎日通うのは難しい、というのがまず最初に本人から出てきた条件でした。

通うのがゼロということだと、大検が浮かびます。
「大学入学資格検定」と言われていたものですが、今では「高等学校卒業程度認定試験」というものに移行しているようです。

これは試験だけなので、学校が苦手でも試験や勉強が得意な子には向いているかもしれません。

ただ、これに合格したからといって、高校を卒業したことになるわけではありません。高校卒業資格が必要な進路に進めるということなので、さらに先の進路を考えたうえでの選択になることが多いのではないかと思います。

我が家の場合はまだ行きたい大学ややりたいことが見えているわけではないので、この選択肢はいったんなしになりました。

そうなると、定時制高校や通信制高校が候補になりますが、通う頻度が少ないのは通信制高校ですので、話し合って、通信制高校についていくつか調べてみることにしました。

通信制高校をどう選ぶか

自分で調べられる程度に前向きなら良かったのですが、そうはならず、このあたりの情報収集は私が行いました。

スクーリングが少ない学校を探して、資料を取り寄せて、学習内容やスクーリングの場所が通学可能な距離なのかなど。

いくつかの学校には問い合わせをして、その内容を子供に伝えて、何ができて何ができないのか話し合いました。

うちの子の課題として一番大きいのはスクーリングですが、レポート提出についても考えておかなくてはいけません。

レポートはどう進めるのか、自分だけで進めることができるのか、わからないところはどうしたらよいのか。

そもそも私も、通信制高校のレポート内容というのがイメージできていなかったので、見学に行った学校等で、できるだけ実際のものを見せていただいたり、サンプルをもらってきたりしました。

スクーリングの内容や通学アクセス、レポートのやりやすさなど、調べられることをいろいろ調べてみて、本人と相談しました。

選択肢が2つまで絞れたときに、子供と学校説明会にも行って、不安はあるものの、なんとかなりそうという学校を第一希望として、そこがもしダメだった場合には第二希望を考える、ということが決まりました。

通信制高校とサポート校

通信制高校で検索していくと、学校の名前が違うのに、実際に入学する高校は同じ、というものがいくつかありました。

検索にかかってくるのは通信制高校のサポート校で、実際は広域通信制高校といわれる種類の、地方にある高校であることが多かったです。

サポート校で日々の学習のサポートを行うものの、スクーリングは別の場所に行く必要がある場合もありますが、最終的な卒業資格を与えるのは通信制高校です。

なので、入学金などは通信制高校側に払い、それとは別にサポート校の費用がかかることになります。

費用を最小限にしたい場合は、サポート校に入らずに通信制高校のみに入ることもできますが、私が問い合わせをした高校は、サポート校の活用を推奨しているようでした。

まとめ

学校を決めるまでに、親がやったこととしては、関連するセミナーなどに参加して、元高校教師の方のお話を聞いたり、地域で学生サポートをされているような団体の方のお話を聞いたりもしました。

特に、定時制高校の先生をされていた方のお話は参考になりました。

私個人がもともと持っていた感覚として、普通の全日制高校が標準であり、定時制高校や通信制高校はなんらかの事情が子が行くもの、というイメージがありました。

確かにそれぞれになんらか事情がある場合も多いのかもしれませんが、実際のお話を聞くと、それはそれで楽しそうだなと思いましたし、全日制高校とはまた違った学びがあるのだなと感じました。

学校見学も、平日の昼間に行けば、どんな生徒がどんなふうに過ごしているのかを垣間見ることができます。

通信制高校の場合は、普通の高校のような校則があるわけではない場合が多いので、通っている子たちもさまざまで、服装やメイクも自由ですし、思っていたよりもかなり楽しそうでした。

学校大嫌いな子の親じゃなかったら、たぶん一生見ることもなく、知ることもなかったと思います。子供のおかげで、視野を広げてもらっているなと感じました。

こういうひとつひとつの経験に感謝しつつ、子供本人にも感謝を伝えていきたいと思います。

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