小学生のお子さんをお持ちの保護者なら、子供の宿題の「音読」に付き合うことは頻繁にあるかと思います。
自分も子供の頃にやっていた「音読」。未だに教育の現場で日々の宿題として採用されるからにはないんかとても良い効果があるのだと思いますが、そこがよくわからない。
でも、日々子供たちの「音読」を聞いて、効果のほどがよくわからないまま「音読カード」にイラストのサイン(子供の希望で)などさせられています。笑
「音読」って何がいいの? どんな効果があるの?
今回はそんな自分自身の疑問を解決すべく、記事をまとめさせていただきます!
「音読」で脳を活性化!重要なのは声に出すこと
「音読」の効果なんて、上手に文章を読めるようになるとか、国語の成績がちょっと良くなるとか、そんなもんでしょ〜?と思っていたのは私です。笑
ですが、調べてみると、それだけじゃなかった。
まず、「音読」というだけあって、ただ黙って目で文章を追って読むことと、声に出して文章を読むことには明らかな違いがあるようです。
「音読」をする場合は、まず文章を目で見てその文字列を読み上げる。同時に脳内でそれを文章として理解する。さらに発声するという動作を加えるだけでなく、自分が発した声を耳から聞くことで、再度文章を脳内で理解しなおすことになります。
黙って文章を読むという行動と比べてみると、倍以上の処理を行っていることがわかるかと思います。
視覚からのインプット→脳内の処理→声に出すアウトプット→聴覚からの再度インプット
この流れが脳内全体を活性化し、特に、判断力や思考力をつかさどる前頭葉を鍛えてくれるそうです。
前頭葉はコミュニケーション全般にとても重要な部分です。音読によって前頭葉を鍛えることで、気持ちの部分に関わる自制心を強くしたり、その場の展開を予測したりするような能力を向上させ、周りの人とのコミュニケーションを円滑にすることに役立ってくれるそう。
我が家の2番めさんは、不登校気味でコミュニケーションに難があるタイプなので、今まで「音読」を適当にしてきてしまったことが悔やまれます。今後はもっと丁寧にやってもらわなくちゃ!
小学生の低学年のうちに「音読」をしっかりやったほうが良い理由
「音読」によって伸びる能力について調べていたわけですが、小さい子にとっては上の項目とはまた別の効果もありそうです。
小学生の中でも低学年の子だと、まだ日本語の文字を見て文章として読むことに慣れていません。読み解く以前に文字を文章に変換することに時間がかかってしまいます。
すると、国語以外も含めたすべての授業で教科書の理解が遅くなりますし、本人が一生懸命やっている間に他の子たちはどんどん進んでしまって、がんばっているのに「板書が遅い」「話を聞いていない」という評価をされてしまうこともあります。
小学生でそんな評価をされたことを本人が感じ取れば、自信をなくしたり、場合によってはトラウマになってしまうこともあります。
日々の「音読」でそれが回避できるならやっておくに越したことはないと思います。
とはいえ、文章を読むのは得意だからそんな心配はないです!というおうちもあると思います。他にはどんな効果があるでしょうか。
何度も繰り返し「音読」することで理解できること
実は、毎日同じ文章を読むことで、自然と子供の読解力がアップしています。
例えば、この物語の中で「気持ちについて書かれているところはどこですか?」と問われたときに、物語を一度だけ読んだ状態よりも、何度も読んだ状態のほうが、子供の頭の中ですぐに解答に近い部分が思い浮かびます。
「そうえいばこのへんのページにあったかも…」と。
一度しか読んでいない状態であれば、再度読み返しながらさがすことになりますが、何度も読み込んでいれば、「あのへんに書いてあったかな?」という箇所が頭に浮かぶのはスムーズです。
1度しか読んでいなかったり、ざっとしか読んでいないと、物語の文章の中のカギカッコの中が誰の言葉であるかわかりづらいものもありますが、何度も読んでいれば話の流れがきちいんと頭に入っていますから、「これは誰が言ったことか」も理解できている場合が多いと思います。
文字を目で追ってただ読むことに集中しなくてもよくなるということは、その分、文章を読解するほうに力をさけるということです。
日々の「音読」を聞いているだけでは感じづらい効果ですが、よく聞けば日々つまるところも減り、読むのが上手になっていくのがわかると思います。それもまた、文章への理解が深まっているということなんですね。
声を出すことで得られる効果は他にもあった
「音読」というからには、良い姿勢で、はっきりと声に出して文章を読むことが重要になります。
この、「はっきりと声に出して読む」ことにもプラスの効果があります。
はっきりと大きな声を出すということが、脳の中の余計な考えをはらいのけてくれるそうです。
スポーツ選手が、自分の力の限界を超えるような力を出さなくてはいけない場面で大きな声を出すことを考えてみるとわかりやすいかもしれません。
もちろん音読は、スポーツ選手のような大きな声を出す必要はありませんが(笑)、声を出すその瞬間の自分に集中することになります。
「その瞬間の自分自身に集中する」というのはヨガなんかでもよく言われることで、精神の安定にとても重要な効果があります。
前頭葉を鍛えるのと同時に気持ちを落ち着けていくことで、精神を安定させてくれます。
まとめ
我が家には小学生が3人いて、毎日のように音読されると、正直聞くだけで疲れてしまいます。笑 ですので、だんだんと適当になり、何かをしながら聞くことばかりになっていました。
今回「音読」について調べてみて、私が思っていたよりもかなり大事なことだとわかりました。
明日からもう少しちゃんと聞こうと思います。<(_ _)>
みなさんも日々お子さんの「音読」に付き合うことに疲れちゃう日もあるかと思いますが、子供たちの脳に与えているすごい効果を思いながら、がんばっていきましょう!
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