我が子がフリースクールに通い始めて1ヶ月が過ぎました。
まだ週のほとんどは公立の小学校に通いながら、フリースクールに慣らしている状態ですが、とっても楽しいようで親としてはうれしく思っています。
フリースクールに通うことで、小学校のほうの出席日数に影響を与えることができることはご存知でしょうか?
同じような悩みを持つ方の参考になればと思いますので、フリースクールの出席と、在籍する学校の出席について、私が経験したことを書いておきます。
フリースクールに通った日は学校で出席扱い?
不登校の子がフリースクールに行くことで、在籍する小学校で出席扱いになるという話をご存知でしょうか?
授業のスケジュールが決まっていて、勉強したりテストしたりする通常の学校と、比較的自由度が高く、決められた時間に勉強をするわけでもないフリースクールでは、内容に大きな違いがあると思います。
それなのに、フリースクールに出席していれば小学校も出席になると聞いたときには、正直「???」となりました。
それでも、フリースクールに行くことで小学校が出席扱いになるのはうれしいことだと最初は思いました。
通常の学校には参加できない我が子もフリースクールなら参加できるかもしれない。そうすることで、通常の学校に通ったのと同じ扱いにしてもらえるなら助かる。そう思いました。
でもいろいろなひとのお話やフリースクールのスタッフさんのお話を伺ってみると、そんなに単純な問題ではなく、親として考えさせられることになりました。
出席扱いについて親として思うこと
出席扱いになるならありがいたい!と最初は思っていたのですが、いろいろなことを知るにつれて、果たして本当にそれで良いのだろうかと迷い始めました。
それは、実際に学校には行けていないのに、行けていることになるということが真実と乖離していると感じたからです。
そして、「子供本人ががんばっても、親ががんばっても、先生方にがんばっていただいても学校に参加しづらく、だったら…という理由でフリースクールを選択」=「学校には行けていない」
ということなのに、学校に行けていることになってしまうということです。
事実と違うと思いませんか?
それは結果的に、日本という国の中の「不登校児童」の数に偽りを生むことになります。
できれば学校に行ってほしい。学校で過ごしてほしい。でも先生の数も足りない。教室も足りなくて安心していられる場所が確保されない。
その実情を世の中に知って欲しいという気持ちが私にはありました。
我が子は、毎日私が送っていくことでぎりぎり「不登校児童」ではありませんでしたが、学校ではどうにもならないからフリースクールを選んだのに、それが世の中の問題としてカウントされない。
どうしても学校に行くのが苦しい。そのことがなかったことになってしまうような気がしました。
学校にもっと先生がいたら、学校にあいている教室があったら、不登校問題をもっと大きく扱ってもらえたら、コミュニケーションスキルのトレーニングというものがもっと一般化されていたら…。
世の中に改善したい問題があるのに、それが見えなくなってしまう気がしました。
出席扱いになることで良い点・悪い点
この問題について、フリースクールからは、「フリースクールに通うことを出席として扱うかどうかは校長先生の判断になります」と教えていただきました。
そして、実際にフリースクールに通うおうちの中には、「不登校児童」としてカウントしてもらうために、学校側では欠席して扱ってもらえるようにしているという例もありました。
そこで私も小学校側に、「学校に来られた日だけを出席にしてほしい」とお願いしました。
フリースクールに行けていても学校に通えないなら欠席にしてほしい。それが事実と一番近いもののように思いました。
が、学校側の返答は、「フリースクールに通うなら学校は出席になります」というものでした。
前述のように欠席にできる例があるのに、どうしてだろうと私なりに調べて、学校の先生にも詳しくお話をうかがいました。
学校の先生としては、「そう決まっている」というお答えで、先生方の業務として、要録への記載が「フリースクールに行くなら出席」になることに決まっているのに欠席扱いにしようとすると、いちいち変更の手間がかかるというお話でした。
手間がかかってもやってくれ!
とお願いすることもできるのかもしれませんが、目的は先生方の業務を大変にすることではありません。
その後もいろいろ調べ、明確にこれが正しい回答かはわからないのですが、私なりの結論は出ました。
キーポイントはフリースクールの昔と今!
フリースクールの多くは民間でつくったものであり、NPOの場合もありますが、学校というくくりのものではありません。
昔はフリースクールというものは認められていなかったので、行こうが行くまいが、学校に行けないなら欠席として扱われました。
ところが近年では、文部科学省の意向として、フリースクールに通うことで学校側で出席として扱うことになっているようです。
きっちりとしたルールとして決められてはいないものの、世の中の流れはそうなっているようで、「校長先生の判断で決める」となっているものの、実際は出席として扱われるようです。
フリースクール側から「出欠確認」という、形式もルールも決まっていない書類を学校側に出すことで、学校側はその児童を出席として扱えるそう。
では前述の、欠席扱いになっているご家庭はどういうことなのかというと、考えられる可能性はふたつあります。校長先生が理解があって保護者の意向をくんでくださってる可能性がまずひとつ。
もうひとつは、学校側になんの連絡もしていない、もしくはフリースクール側から「出欠確認」を学校側に出していない、ということです。
実際にいろいろな方にお話を聞いてみたところ、フリースクールに通うまでにはどこのご家庭もそれなりに苦しんでいます。
そしてその過程で、学校側の対応に不信感を抱いてしまい、喧嘩別れのような状態になるご家庭も一定数いらっしゃるそうです。
その場合、学校に行かなくなった後にフリースクールに通うことになってもわざわざ学校側とフリースクールが連携するような連絡はしないままになり、フリースクールから出欠確認が出されないかたちになった結果、学校も欠席になります。
まとめ
上でも書きましたが、私としては、フリースクールに通うことができても学校に行けていないなら欠席にしてほしいという気持ちがあります。
それでも、昨今フリースクールが出席として認められるのは、世の中的にフリースクールというものの存在意義をしっかりしたものとして受け止めるようになってきた結果と考えることもできます。
ただ、フリースクールへの出席を学校に通知する「出欠確認」の書類にルールはなく、フリースクールごとに作成しているそうなので、そのあたりのルールには疑問も感じます。
それでも、私は学校側とケンカがしたいわけではないし、先生方のお仕事を増やすことが目的でもまりません。
まず一番大切なのは子供本人の気持ち。子供本人がすくすく育ってくれること。
そのためにはまだたくさん学校の先生にもお世話になると思いますし、フリースクールのスタッフさんたちにもお世話になると思います。
私個人の望みが叶えられなかったとしても、それでヘソを曲げているわけにもいきませんし、子供のためにできることを精一杯やっていければそれで良いのかなと思っています。^ ^
新しく始まったものが定着していくまでには時間がかかります。そういう過渡期の中にいるのかもしれません。