不登校予備軍の子供とフリースクールを見学

フリースクールの見学に

我が家の2番目の子供が不登校予備軍であることは、このblogをご覧の方はご存知かと思います。

日々学校まで私が送っていく日々。一時期は改善したりもしたのですが、どうもつらそうで…。

いろいろ考えた末に、毎日苦しみながら小学校に通おうとするよりも良い道がどこかにあるんじゃないかと考えました。

時間をかけて検討を重ね、フリースクールに通ってみるのも良い経験なんじゃないかと思い至りまして、東京都内の某フリースクールの見学に行ってきました。

同じような悩みを持つ保護者さんの参考までに、見学して感想をまとめたいと思います。


フリースクールってどんな場所?

不登校や不登校予備軍の小学生〜中学生の居場所として設定されたものがほとんどだと思います。

私が見学に行ったフリースクールは、はじめに先生との面談があったのですが、「学校がつらい場所であるなら無理して行く必要はないんじゃないか。『学校に行く』以外の選択肢があるのではないか」というようなお話をされました。

フリースクールというものは、「子供は学校に通うが当たり前で、勉強しないといけない!」という考え方とは違う方針で成り立っているのですね。

見学に行ったフリースクールの成り立ちは、もともとは塾だったそうで、学校に行くのが苦手になってしまった子を受け入れるようになったことから、だんだんと塾としての機能よりもフリースクールとしての機能が強くなっていったそうです。

今では平日に10人弱の小学生〜中学生の子供たちが、自分たちの来たい時間に来て、帰りたい時間に帰っていくそうです。

フリースクール運営の方のお話

「将来的に生きていけるようになれれば良いのだから、『苦しみながら学校に行く』以外の道でも、ちゃんと生きていける人間が育つことはできる」

というお話が出てきて、これは私の子育ての基本方針「将来的に生きていけるようになればヨシ!」と通じるものがあって共感を覚えました。

「『教育を受けさせる義務』というのは、子供ではなくて親の義務として決められたものだが、子供にとっては『教育を受ける権利』があるはずで、それは必ずしも『学校で教育を受ける』ということではないのではないか」

このあたりの考え方はそのフリースクールによって違うかもしれませんし、お話なさる先生によっても違うのかもしれません。

なぜか私はこのお話のときに、ぽろっと涙がこぼれました。今思い返してもはっきりした理由はわからないのですが、小学校の先生がうちの子を面倒だと感じているように思えていたせいかなと思います。

「どこでも良いから学校にいさせてやってください」と頼むといつも小学校の先生が「学校は敷地内だからといって子供だけで置いておくわけにはいきませんので」と言われるのが、「だからお子さんの面倒は見切れません」と言われているように思えて何度か家でめそめそしたのを思い出します。

フリースクールの先生は続けて「お母さんの希望とはもしかしたら違うのかもしれませんが、私は、子供が学校に行きたくないのであれば行かなくても良いと思っています」ともおっしゃっていました。

確かに私は、「できれば学校に行ってほしい」と思っていますが、それには「コミュニケーション能力をある程度は培ってほしい」と考えているからで、その能力を育てる場所が必ずしも学校である必要はないとも思っています。

家にひとりで引きこもっていることには反対ですが、学校以外の場所でコミュニケーションを経験していける場所があるのなら、それでも良いのかなと思いました。

具体的なカリキュラムはどんな感じ?

一言でいうと「ない」そうです。笑

1日に1時間だけ来て勉強をして帰っていく子もいるし、ゲームをやっている子もいる。毎日来る子もいれば週に数日しか来ない子もいる。

日々の決まったカリキュラムはないものの、その日にやることはホワイトボードに書き出されているそうなので、参加できるものに参加するようなかたちで関わっていくそうです。

年間を通しての農業体験などもあり、参加を希望する場合は、1年の中で何度も畑に行く機会があり、ふつうの日の午後に畑の草とりをする日があったりもするそう。

お昼ごはんは基本お弁当だったり、お昼の時間に来ていない子はおうちで食べていたりですが、それ以外に、事前に参加者を募って「みんなでごはんをつくる」ということもしているそうで、これがなかなか楽しそうでした。

見学に行った日は「チキンのトマト煮」をつくっていて、フリースクールのスタッフさんがついている中で、子供たちが玉ねぎを切ってトマト缶の準備などしていました。

フリースクールに通うための費用

初期費用や月額以外に諸経費がかかったりもするようですが、全国的な平均は2万円台後半から3万円台前半くらいのようです。

私が見学に行ったところの費用も初期費用等ありましたが、これを年間にならして月あたりの費用としてみると、月27,000円くらいのようです。

上の項目で書いたようなお昼ごはんをみんなでつくるような時間やその他のイベント等に参加する場合に別途費用が必要になるとは思いますので、実際には30,000円くらいと考えておけば良いのかな、という印象です。

小学校・中学校・高校・大学…進学はどうなる?

ちょうどフリースクールの見学に行った少しあとに、中学校のフリースクール(フリースクールだけど中学生だけが通う、自由度の高い中学校のような施設)も見学に行ったので、進学についてはこのふたつのフリースクールの先生をまとめたかたちで記載しておきます。

フリースクールは通常の公立や私立の中学校とは違って、不登校などなんらかの課題を持った子供にムリをさせずに過ごすようなかたちのものが多く、そうなるとどうしても通常の学校の学習範囲をカバーするのは難しくなります。

そのため、受験を考える際には、フリースクール以外の塾などに通って学習面の遅れが出ないようにカバーしていく必要があるようでした。

例えば小学校や中学校でフリースクールに通う場合、小学校/中学校の校長先生の判断にはなりますが、不登校であってもフリースクールに通うことで出席としてカウントしてくれる場合があります。

(ただし、これによって、本当は不登校であるという事実が数字として反映されなくなるため、社会への問題提起として、あえて登校として数えないでほしいという親御さんもいるそうです。)

そうすると出席日数的にはなんの問題もないのですが、普段の授業への参加ができず、テストも受けられないとなると、学習面での評価がつけられないため、どうしても通知表の評価は低いものになります。

そんな状態で他の子と同じように受験するというのはなかなか難しいものがありますし、そもそも学校に通うことが苦しい子の場合は高校に通うことも難しい可能性が高いので、通信制の高校を選ぶという選択が多いようでした。

大学受験の場合はテストの点数での判断となる部分が大きいかと思いますので、学習面のフォローがしっかりしていればやれないことはないと思います。

まとめ

フリースクールに通うという選択はあまり考えていなかったのですが、実際に見学に行ってみたら、すごく良さそうな感じでした。

学校へはコミュニケーションのために通って欲しいと思っている、というのが自分の気持ちだと思っていたのですが、やはり私は心の奥のほうで、「ふつうに学校に通って欲しい」と思っていたのだなと。

だから今までフリースクールにはあまり興味を持てなかっただけで、実際の様子を見てみたら「コミュニケーションのため」にどこかに通う必要があるのであれば、フリースクールで十分なんだなと思いました。

フリースクールには「無料体験」の機会があるそうなので、とりあえずはそれに参加してみようかと話し合っています。

本人は私よりも乗り気なので、興味をもてる場所ができたのは良いことだなと思います。

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