「学校に行きたくない…」
なんとなく最近表情が暗いかなと思っていたら、ある日そんな言葉が小学生の子供の口から出てきました。
それ以前から「学校イヤだな」とか「先生が苦手なの」という話はちらちら出ていましたが、「学校に行きたくない」と言われるのは親としては非常につらいです。
上記の出来事は実際に我が家で起きたことですし、周りの人に相談していく過程で周囲をよく見てみたら、不登校の経験がある小学生が結構いました。事の発端は、お友達とのトラブルだったり、先生が苦手だったり、病気で何日か休んだら学校に行くのが苦手になってしまったり…。
いつも元気なうちの子は不登校とは無縁だろう。根拠なくそう思っていましたが、小学生くらいの子であれば、これは誰でも起こりうることなんだと思うようになりました。
実際にあった我が家の不登校体験|まず相談したのは…
うちの子が「学校に行きたくない」と言い出したのは小学校3年生の一学期です。クラス替えがあり、先生が変わり、「先生がこわい」と言い出したのが始まりでした。
「不登校」という言葉は遠くにある存在だと勝手に思っていたのに、まさか自分の子供が…とショックを受けたのを覚えています。
はじめのうちはなんとなくごまかして学校に行かせていましたが、朝から泣いてベッドから出ることもつらそうになったときに、まずいったん学校を休ませ、担任の先生に相談しました。
ここでまず休ませた理由は、「親は味方である」ということを伝えたかったのと、子供の口から出る「学校に行きたくない理由」だけがすべてではない可能性があると思ったからです。
小学生くらいの子供はいじめられたときになかなか言いだせません。口頭では友人関係のトラブルではないことは確認していましたが、言えないだけでお友達とのトラブルだった場合には、まずそこから離れさせなくてはと考えました。
先生に相談して学校の様子を教えてもらい、本当にお友達とのトラブルはなさそうか、学校の中でストレスに感じていることはどんなことか、などを確認しました。
その後、本人の言う通り、どうやらお友達関係やいじめではないということが確認できてから、学校に行くよう促すようになりました。
不登校の原因は子供ではなくて親や家庭にあるのかも!?
小学生が不登校になる原因は、本人の問題だけでなく親や育児環境に起因していることもあります。
それについて話が出たのは小学校の先生とのお話の中ででした。
子供の不登校について初めは担任の先生に相談し、次に小学校のカウンセラーの先生にも相談し、学年主任の先生をまじえて面談をしていただいたり、副担任の先生といろいろお話させていただいたりと、不登校に関わる先生方とのやりとりは、親である私にとってとても勉強になりました。
先生のお話だと、小学生が学校に行くのがイヤになってしまう理由というのは、たいていの場合はひとつだけではないとのことでした。
小さな「小学校に行きたくない理由」がいくつか積み重なって、ある日本当にイヤになってしまうのだそうです。そしてその理由の中には、おうちでのことが含まれる場合が多いようです。
まったく問題のないおうちって、実は少ないのではないのでしょうか。家庭内での小さな問題が、子供のこころにぎゅうっと絡みついているのかもしれません。
まずはゆっくりとただ子供の話を聞くことから始めるのが良いのかもしれません。
教育相談を活用!学校以外のところに相談する
学校の勉強は平均程度にはできる子でしたが、あまりにも学校を嫌がる状態が改善しなかったので、発達障害の可能性を考え、発達検査を受けることを検討していると先生に相談したところ、役所の教育相談をすすめられました。
民間でも検査を受けたりアドバイスを受けたりできる場所もありますが、そういう場所を試す前にまず公共のサポートを利用してみようと考え、学校側から連絡をしてもらいました。
直接私から連絡をしても良かったのですが、親目線の話だけでは足りない情報もあると思ったので、小学校側から話を通していただけるというご提案に従い、お願いすることにしました。
子供本人に、「あなたの問題についてこれだけの大人たちががんばって関わっている」というのを見てほしかったこともあり(ただしこれを言葉で伝えるとプレッシャーになるので伝えませんでした)、相談して良かったと思っています。
学校の先生方のお話ももちろん勉強になりますし参考になりますが、それとはまた違った目線のお話を聞けるので、できるだけいろんな専門家のお話を聞ける機会を活かしていくのは大切だなと思いました。
学校に行かないという選択肢|民間のフリースクールを検討
「学校イヤだ」「学校行きたくない」
毎日そう言って、泣いて学校を嫌がる我が子を見ていて、「小学生なんだから学校に通うのが当たり前」という気持ちを少しわきに寄せて、「小学校に通わない」という選択肢も考えるようになりました。
それまでは全然知らなかったのですが、調べてみると、東京都なら民間のフリースクールという選択肢が、通えそうな範囲でいくつもありました。
見学に行くとすごく良い雰囲気で、これなら子供も楽しめるのではないかと思いましたが、その時点ではまだ「小学校に通わせる」ということを私自身が諦めていなかったのと、人見知りの強い子なので新しい環境になじむのはまた別のストレスになる可能性があると考え、フリースクールは見送りました。
でもここでもまた別の専門家の方にお話を聞けたのは勉強になりました。
私自身は小学校で勉強することがどうしても必要だとは思っていないのですが、同じような年頃の子供たちに囲まれてコミュニケーションをするという経験は必要だと考えています。
ですので、結果的には少しずつ小学校を嫌がることが減っていったためお世話になることはありませんでしたが、もしも泣いて嫌がる日が続いていたとしたら、フリースクールに通わせた可能性はすごく高いと思います。
まとめ
小学生が不登校になったときに相談できるところをご紹介しましたが、まず親ができるのは本人の話を聞くことだと思います。
「どうして?」「何がいやなの?」
私もそんな質問をたくさんしてしまったのですが、子供はどう聞かれても答えられないようでした。むしろ、出てきた答えは本心とは少しズレていたと思います。
原因を追求したくなるのも親心ですが、それよりも、ただ子供の話を聞くだけにしておいたり、ただ一緒にのんびりすることのほうが大切だったかなと思います。
我が家の不登校児さんは、今でも他の子供たちのようには学校に行けません。もう何ヶ月も、毎朝親が学校まで送って、保健室に登校させています。毎朝少しだけですが先生方に相談させていただく日々が続いています。
なんとなく文句を言わずに一緒に歩く日もあれば、足取り重くうつむいて進む日もあります。それでも、少しずつ出られる授業は増えており、ゆっくりと改善に向かっている状態です。
この数ヶ月私が気をつけたことは、子供が話したくないならしつこく聞かず、でも時々はお母さんの考えを説明し、それでも学校に行くことは強要せず、子供が生きていくにあたって何が大切なのかを話してきました。
これからまだどうなるかわかりませんが、私が大切にしている思いは伝わっていると思っています。どうか、このblogが同じような悩みを持つ方にとって少しだけでも参考になりますように!
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