会社に新卒で入ってきた子がいるのですが、この子がとても賢くていろんなことをどんどん吸収していくのです。見ていてまぶしいくらい。
自分と比べてしまうと、あんな物覚えの良さもないし、ガツガツやっていく気持ちもないな…と少ししんみりもしたのですが、もともと私も勉強するのが嫌いなわけではないので、この機会に彼女から「学び方」を学べたらいいなと思いました。
二十歳そこそこの子と同じ学習スピードで自分ががんばれるかというとなかなか難しいのですが、自分自身の仕事のためにも、また子供たちの学びをサポートしていくうえでも、その新卒さんの学習の仕方は参考になると思います。
その子に私の経験や知識を伝えたり、その子から新しいツールのことを教えてもらったりしながら、私もいろいろ勉強になりました。
今回は、子供の学習とは少し趣向が違うかもしれませんが、新卒の子が会社の仕事をがしがし覚えていくのを見ながら思った「これからの時代に必要な学習の仕方」についてまとめてみたいと思います。
「覚えが良い」「使える社員」と思われる子の特徴
例えば新しく導入したツールなどもどんどん使い方を自分で調べてマスターし、他の社員さんたちにレクチャーしてくれるような子です。
その子を見ていて思ったのは新しいことでも怖がらずにとりあえず使ってみようとする前向きな気持ちがあるんだろうなということ。
社会人になって間もなくて、わからないこともたくさんあるのに、「ちょっと試しにこれ調べてみて」と言われたら、どんどん調べていく。
どうやったらいいかわからないとか、何からやったらいいかわからないとか、そういう気持ちが先にたつひともたくさんいると思います。
どうやったら良いかわからなくてもとりあえず一通り使ってみて、わからないことが出てきたら自分で調べる。調べてわかったら更に使ってみる。
自分なりに調べて進む、ということを繰り返していくことが、知識を深めていくにあたって大切なんだろうなと思いました。
小学校や中学校でも、昔と比べると、子供に調査させて結果のレポートをまとめさせるような宿題が増えたように思います。
重要なのは「わからないことを調べる能力」
わからないことがあると調べていくのは、自分でもやっているのですが、立ち止まってしまうのはどんな時だろうと考えてみると、わからないことがわからなすぎるときです。
調べても調べてもわからずにぐるぐるしてしまう。
私は結構諦めが悪いのでかなり検索するのですが、それでもなかなか答えにたどり着けないときがあります。
個人の趣味ならいくら立ち止まっても問題ありませんが、会社 の仕事だと、「あの件はまだなの?」「どうなってるの?」という催促が来てしまいます。
わからないことが、調べてもわからない!そんな時に、少し落ち着いて自分がやってきた方法から離れてみるのも良いかと思います。
キーワードを工夫するくらいのことはすると思いますが、例えば別の言語で調べてみるとか、その分野に詳しいひとを探してみるという方法もあります。
また、ネット上に調べている対象に関わるコミュニティがあったり、オンラインやオフラインの勉強会が行われている場合もあると思います。
その子は臆せずにオンラインのコミュニティにも参加し、諸先輩方から助言をもらって、自分がわからなかったことを解決していました。
自分が得たい情報を得るために、どんな方法があるのかを広く深く考えて、いろんな方法で調べていく力ってとても大切だなと思いました。
新しい情報をキャッチしていくアンテナの高さ
忙しい仕事をしているひとは特に、目の前のことにいっぱいいっぱいになって、新しいことに手を出す余裕がなくなってしまったりすることもあります。
それでも、アンテナを貼っておくことはできるのではないでしょうか。
その子は自分が興味があること、勉強したいことに対してとても前向きに進んでいきます。
忙しく日々を過ごしてしまっていても、自分の成長のために使う時間も大切。興味のあること、やってみたいこと、知りたいことを知っていくために、常にアンテナを貼り続ける気持ちがまず必要です。
そしてそのアンテナにひっかかったものを、少しずつでも吸収して消化していく、自分に新しい情報を入れて、「自分を育てていく時間」をつくることって大切ですよね。
学校の勉強も大切ですが、時には思う存分子供自身の好きなことについて情報収集するような時間をもってみるのも良いかもしれません。
インプットからアウトプットにつなげる
新しいツールについて調べたときなどに、その子は他の社員さんたちに説明してくれるのですが、そんなときにわざわざプレゼン資料をつくってくれます。
本人が勉強会などでのライトニングトークに慣れているのもあると思いますが、相手にわかるように資料をまとめるって実はまとめている本人にとってもとても勉強になります。
私もマネして資料をつくってみて思ったのですが、口頭で説明するのは簡単ですが、資料をつくろうとすると、自分でもわからなかったことが出てきたり、この説明をするならこの機能をもう少し深掘りしたほうが親切だな、などと、新しい課題が見つかります。
それらの小さい課題を見つけては調べ、資料にまとめる。
この作業を繰り返していくと、資料をつくり終わる頃には、いくつもの新しい知識を得られます。
ちょっと説明するために資料をつくったりは面倒だなと思っていたのですが、ひとのためにもなり、自分の学びを深めるためにもなるのであれば誰も損しません。
なんとなく覚えていた知識も、周りの人にアウトプットすることで自分の中にしっかりと定着していきます。
そして資料をまとめるだけでなく、それをもとにひとに説明することで、さらに知識が定着するだけでなく、どう伝えたら伝わりやすいかなどの別の収穫も得られます。
それらのすべてが、これから生きていく上でどんな仕事についたとしても役立つと思います。
まとめ
仕事、家事、子供たちのサポートに追われていることを言い訳に、私自身の勉強がおろそかになっていたなと感じました。
子供たちに「勉強しよう」と声かけをするのに、自分があまり勉強できていないなんて、子供たちからしたらきっと納得いかないこともあると思います。
「勉強しなさい」ではなく、「お母さんも自分の勉強をするから、あなたたちも自分の勉強をしよう」という姿勢を忘れずに、子供たちの将来に本当に役立つことを伝えたり、いっしょに学んだりしていけたらいいなと思います。
今回の新卒さんだけでなく、自分の周りにはいろんなひとがいて、いろんな学び方があるのだと思います。
子供だけでなく自分自身も、これからの時代を生き抜くために効率よく学習していきたいと思います!
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