「不登校」には一応の定義があることをご存知でしょうか。
文部科学省の定義によると、病気や経済的な理由以外の原因で、年間30日以上学校を休むことを「不登校」と言うそうです。
我が家にも「不登校気味」の子がいますが、毎日親が学校へ送り、本人も居心地の悪さや苦しさを抱えているものの、年間30日休んではいないので、「不登校児」には含まれないことになります。
うちの子のような状態の子を含めたら、文部科学省から出されているデータにある不登校児数よりもだいぶ多くの子供たちが、学校というものに対して、なんらかの理由で居心地の悪さを感じているということだと思います。
今回は、「不登校の原因」にはどんなものがあるかについてまとめてみました。
データから見る「不登校の原因」
文部科学省から出ている「平成30年版 子供・若者白書」によると、小学校の不登校児童数はここ数年毎年増加しています。
出典:平成30年版 子供・若者白書より
平成29年10月に出された、平成28年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」によると、アンケート等からデータとして表れている不登校の原因は下記の通りです。
出典:児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査
私は先入観で、不登校の原因は「いじめ」がトップなのかなと思っていました。少なくとも人間関係が原因の場合が多いのだろう、と。
ですが、この表からは、実際は「無気力」「不安」の傾向が強く、学校にいけない子がたくさんいることがわかります。
ちなみにうちの子が学校に行きたくない理由も「なんだかわからないけどこわい」「なんだかわからないけど行きたくない」というものです。はじめは「先生がこわい」などという話も出てきたのですが、現状は、本人も理由が明確にわかっていないけど、とにかく行きたくないのが真相だろうと思います。あくまでも親から見た解釈ですが。
みんなが学校に行きたくない実際の理由
データとして出ているものも参考になりますが、不登校気味の子供を持つ親としては、実際の声を聞きたい。
子供たちが不登校になる原因、きっかけ、学校に行きたくない理由にはどんなものがあるのでしょうか。
ネットの中から実際の声をさがしてみました。小学生だけでなく中学生の体験談や保護者からのお話もあります。
この他に、自分の周りの話も書いておきます。
知り合いのお子さんが小学校高学年で不登校になっていたことがありました。その理由は、担任の先生と合わず、学校が苦手になってしまって登校できなくなった、というものでした。その子は中学に入学したらふつうに学校に行き始めました。
親に言えないこともある!不登校になる子の気持ち
いろいろ調べていて、自分自身も身につまされる気持ちになったのですが、不登校になる子供たちの多くは、それがいけないことだと思っています。
学校には行ったほうが良い。でもそれができない自分ってダメだと思う。行かないとという気持ちはあるけど行けない。
そのあたりをぐるぐるしてストレスをためていくのだと思います。
そして、そのもやもやした気持ちをどうしても親には言えない、という子供たちのお話をたくさん見かけました。
我が子が学校に行きたくない理由、私はわかっているつもりですが、きっと私には言えていない気持ちや、表現しづらい複雑な思いもあるのだと思います。
話を聞けるときには少しずつでも聞いていきたいと思います。
これはただの個人的な考えですが、いろいろなひとがいる場所に子供を連れていくことも大切かなと思います。
心の中のもやもやした気持ちを、親には言いづらいとしても、例えば小さい頃から知っているお友達のママにはぽろっと話せたりするのかもしれないと思うからです。
今すぐに子供のためにできることが何もないとしても、何ができるかな、どんなふうに寄り添うことができるかな、と考え続けることからですね。
まとめ
「お子さんが不登校だったけど、親が、学校に行かなくても良い、と決めたとたんに、お子さんが自主的に学校に行くようになった」
という話を何度も耳にしています。
私自身は、果たして学校に行くことだけが大切なことだろうかといつも考えています。
うちの子の場合は協調性やコミュニケーションを学んでいって欲しくて、他人と接する時間を多く持ったほうが良いと考えているので、学校に行くことが大切なんじゃないかと話しています。
でもそういう話をしながらも、協調性とかコミュニケーション能力って、学校でしか学べないことだろうか、と思ったりもします。
学校に行かない、という選択肢があるけど、それをすることは、長い目で見るとすごく大変な道だと思います。学ぶべきことを独自で、あるいは学校以外の場所で学ぶ。それはきっと大変だけど、不可能ではない、という思いも…。
現状、私が仕事をしていることもあり、小学生を昼間にひとりで家に置いておくわけにはいかないので、学校に行ってもらうしかないのですが、果たしてこの判断は正しいのかなといつも思います。
我が子の心の中の「学校に行きたくない理由」には、おそらく本人も言葉にできないようなもやもやしたものが含まれているのではないでしょうか。
本人のつらさを少しでも軽減できるよう、子供と一緒に、できることから少しずつがんばっていけると良いですね。