自分の意見が言えない!そんな子供のために親ができる3つのこと

自分の意見が言えない子供のために親にできること

我が家には3人の小学生の子供がいます。末っ子はまだ低学年でやんちゃですが、上のふたりはだんだんと人間関係についても考える年頃です。

2番目は不登校気味でコミュニケーションが苦手です。「自分の意見が言えない」というのは、この2番目の子の課題のひとつだと思っています。

また、一番上の子も、6年生になり、「自分」というものをだんだんと客観視できるようになり、同時に周囲の人間との付き合い方について本人なりに考える年頃だなと感じています。

コミュニケーション全体が苦手な2番目の子に対して、一番上は、いろいろな物事を理解してきたからこそ課題を感じてしまって、コミュニケーションの仕方について悩みが出てきているように思います。

そんな子供たちのために、今、母親である自分にできることはなんだろうと考えたので、3つの観点から考えた内容をまとめておこうと思います。


まず「なぜ自分の意見が言えないのか」を考える

親として自分にできることを考えるにあたって、まず整理していきたいのが、子供本人が「自分の意見を言えない」気持ちになる理由はなんなのかということです。

これは、大きく分けると次の3つではないかと思います。

1 自分の意見を言葉で表現することができない

まず、自分の意見をこころの中に持ってはいるが、それを言葉として表現することができないという場合です。

なんとなく気持ちが動く部分はあるし、意見というほどまとまっていなくても、大枠で思うところはあるのに、それをどう表現すれば周囲のひとに伝えられるのかがわからないのではないかと思います。

あるいは、意見を言うことはできるのに、言葉にした段階で、その表現や抑揚から、本人が意図していない伝わり方をしてしまう場合もこれに当てはまるのではないかと思います。

2 笑われたり間違っていたりしたらどうしようという不安

自分の表現方法に自信がなく、どう表現するのが適切かわからない、だからもう自分の意見を言わない。

そんなふうに自分のカラに閉じこもってしまうような対処の仕方って、実は大人でもあると思います。

どうせ私なんて…。
きっとできないに決まってる…。

そんな気持ちになってしまって自分の気持ちを押し込めてしまったり。

子供の場合だと、母子分離がうまくいかない場合の原因のひとつがこれにあたるのではないかと思います。

近くに、母親や、母親のように自分のことを察してくれるひとがいれば安心だけど、自分で自分の気持ちを表現したり、意見を述べたりするのが苦手な子というのは特に女の子に多いように感じます。

3 そもそも自分の言いたいことがよくわからない

何かについて自分の意見や考えを表現しなさい、と言われたときに、どんなふうに表現したら良いのかわからずに困ってしまう子って結構いるような気がします。

与えられた課題が、答えが明確に出るものであれば問題なく答えられるのに、自分の意見を好きに述べて良いと言われると、とたんに黙ってしまうのは、おそらく子供だけではありません。

表現方法が自由であればあるほど、どうやって自分の意見や気持ちを表現したら良いのかわからず、困ってただ黙ってしまうような場合です。

自分の意見が言えない子供のために親ができること

上でまとめた、子供たちが自分の意見を言えない理由に対して、それぞれにどうやって対応していくことができるのかをまとめてみます。

1 具体的な表現で質問する>それが語彙になる

自分の意見があるにはあるが、それを言葉で表現するのが苦手な子供のために、親にできること。

心の中に思うことがあるのに、それを言葉にすることが難しいのだとしたら、それは単純に語彙の少なさが原因かもしれません。

子供の語彙を増やしてあげる工夫をすることで、自分の意見を言いやすくできるかもしれません。

子供に気持ちをたずねるときに、具体的な言葉で質問して答えてもらうことで、「この気持ちはこんな言葉で表現できる」ということが少しずつ染み込んでいくのではないでしょうか。

まずは子供の話に耳を傾けて、気持ちを表現する相槌をうってあげると良いかもしれません。

「そうか。それで悲しくなっちゃったの?」
「お友達を応援したい気持ちだったのね!」
「なんとなくお友達の輪に入れなかったのね」
「周りの子に遠慮しちゃったのかな?」

子供が言葉を覚えていく過程で、当たり前ですがはじめは自分の気持ちに対応するような言葉があるということを子供たちは知りません。

小さな子が転んでひざから血が出た時、母親が駆けつけてその子を抱き上げて声をかける。

「転んじゃったね。痛かったねぇ。血が出ちゃって痛かったねぇ。」

このような声かけが繰り返されることで、子供は、今自分のひざに不快感があるこの状態が「痛い」なんだということを知っていくのだと思います。

それと同じように、今自分が直面している状況に対する、自分の気持ちはどんなものなのかを表現するための語彙を増やしていくことで、少しずつ本人も自分の意見を言えるようになってくれたらと思います。

2 自信をつけるために本人が関心がある話題についてただ聞く

自分の意見が間違っていたり、何か言ってひとから笑われたらどうしようと不安になってしまう子に対して、親にできること。

自分の意見を言うことに対して恐れがある場合は、その子の得意なことや関心がある話題について話をして、「話す」ことに慣れさせてあげると良いのではないでしょうか。

自分から話をするのが苦手な子でも、自分の好きなことについては饒舌になる子が多いと思います。

親としては、ゲームの話よりも、学校での様子とかお友達との話とか、聞きたいことがたくさんあります。

でも、「親が聞きたい話」はいったん端に置いておいて、「その子が話したい話」について、聞く側も楽しみながら聞いてあげるのが良いのかもしれません。

本人がたくさんお話できる話題の中に、少しずつ学校のことを差し込んで質問してみたりして、話題の幅を広げていくと良いかもしれません。

例えば、ゲームの話が好きなら、そのゲームについていろいろと説明してもらって、ある程度話を聞いてから「そのゲームは学校のお友達にも人気?」「他にはどんなゲームが流行ってるの?」などと話題を広げていくと子供も話しやすいかもしれません。

整理しきれていない子供の話をただ聞いているのは、親としてはイライラしたり先回りしたくなったりすることもあると思います。

そういうときにぐっとガマンして、本人なりの表現の仕方を、ただうなずきながら受け入れてあげることが、安心して自分の意見を言えるようになる第一歩かもしれません。

3 具体的に質問したり比較したりして表現させてみる

そもそも自分の意見がよくわからない子に対して、親にできること。

自分の気持ちがよくわからないのは、経験値の少なさと関連しているように思います。あるいは、質問の仕方が答えづらいのかもしれません。

私はよく子供に「学校どうだった?」と聞いてしまうのですが、実はこの質問ってすごく答えづらいんですよね。

大きくなって経験値も語彙も増えてきた上の子の場合は、話したいことがあれば学校の出来事についていろいろと話してくれますが、低学年の場合などは「どうだった?」と問われても「ふつうだった」などという答えが帰ってきたりします。笑

男子によくありがちなのが「忘れた」という答え。これはたぶんホントに忘れちゃってたりするんだと思います。笑

もうそれはそれで、思い出して本人が話し出したときに、できる限り引き出してあげるしかないような気もしますが、「どうだった?」というざっくりした質問ではなくて、もっと具体的に質問することで、話を引き出すことはできるように思います。

末っ子に「どうだった?」と聞くと「忘れた」と言われることが多かったので、ある時に「今日は学校で泣いたりしなかった?」と聞いてみました。

すると、「泣かないよー。学校で泣くことなんてないよ。」そうなんだー、今まで泣いたことないの?「昨日は泣いた」え?何があったの?「昨日は…」というような会話に発展したことがあります。

質問の仕方を変えてみるだけで、普段聞けないようなお話が子供の口から飛び出してくるのはとても楽しいです。

また、質問する際に、過去の経験と比較してみるというのも、子供としては自分の意見を言いやすくなるようです。

今日あった出来事についてどう思ったのか。それは、先週あったあの出来事と比べてどちらが楽しかった?などと比較して質問していくと、子供自身の中でも、「自分はあの出来事とこの出来事を比べてどっちのほうがどんな気持ちだった」ということが明確になります。

それに慣れていくことで、話し方の中にも比較する表現を取り入れることができるようになったり、例える表現ができるようになったりするのだと思います。

まとめ

私自身は子供に対して「自分の意見を言える子であってほしい」と望みますが、別にそれだけが大切と思っているわけでもありません。

自分の意見を言うのが苦手でも、きちんと自分の芯をもっている子もいますし、それならそれで良いじゃないかとも思います。

ただ、人間が生きていく上で他人とコミュニケーションをとることは避けられません

できることなら本人がハードルと感じることを減らして、コミュニケーションを苦手と思わずに生きていける工夫をしてあげられたらいいなと思っています。

特に日本人は「みんなで同じ意見でいることが正しい」「みんなと同じなら安心」という気持ちが強いと思います。

それはそれで悪いことではないかもしれませんが、独自の意見を言うことに対する壁が厚くなっている社会なのだとしたら、それで子供たちの個性が消されてしまうのはもったいないのではないでしょうか。

子供たちが自分らしい人生を生きられるようにするためにも、親としてできることがあればしてあげたいと思います。

子供たちと良いかたちのコミュニケーションをしてけると良いですね。^ ^

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